彼女はクィーン
「デイドリーム・ビリーバー」っていったらやっぱこのCMだよなぁ
…さて…
ひと月くらい岡山に出張行っていて、週末に(HDDレコーダーを整理するためだけに)帰ってきてはトンボ帰りを繰り返していたのですが、どうやらお仕事も一段落ついたらしいのでしばらくは千葉に居られそうです。
前の日記で出張内容については語り切ったので、今回は「せっかく会社の金で岡山くんだりまで来たのだから休日に足を伸ばして他の場所で遊ぼう」と目論んだプランの顛末について。
ますは4/29、ゴールデンウィーク一日目の土曜日。
前日までお仕事で泊まっていたホテルを一日延長して朝、岡山駅へ。
しまった!
岡山の都会、岡山駅はGW初日で大混雑!
コインロッカー空いてねぇ!
翌々日にどうせまた岡山に戻るのでコインロッカーの中に荷物置きっぱなしにしていこうと思ってたのに!(宅急便で送り返してもう一度持ってくるより安い&軽い)
仕方がないので倉敷までゴロゴロとトランクを持っていく羽目に…(´;ω;`)
もちろん前週末、千葉に帰った際にちゃんと本編観ておいて予習は完璧。
「オマエはそんなに神山健治に思い入れあったのかよ?」
と云われると、まぁ攻殻機動隊は好きだったし東のエデンもTV版だけなら全部観たけど…というくらいw
上記のポスターを岡山駅の中で見て「あぁ、タイアップしてるんだ」くらいにしか思ってませんでしたが、「せっかくだから」センサーが発動したので行く事にする。
倉敷に到着。
駅前オシャレだなぁ!( ゜Д゜)
なんか、着いた途端にわか雨がザーッと降って来て一気にモチベーションが下がるが、それでも「せっかくこんなとこまで来たのだから…」と何とか持ちこたえる。
…しかし全然タイアップの気配がないなぁ…やっぱ映画が●●ちゃったから看板引っ込められたのか?とか不謹慎な事を考える。でも「6月末」までキャンペーンしてるってポスターにも書いてあるのにそれが一切ないってのは…
…あ…
写真にも写っている「アリオ倉敷」の中で展示会があるらしい(しかもぼくが行った29日が初日?)との事だったので、とりあえず行ってみる。
まぁ、所謂「パネル展」の類で、ぼくが行った時(正午)にはまだ会場設営してたよ(笑)
ちなみに四枚目のJKの制服と体操服は、別に主演の高畑充希ちゃんが映画キャンペーンの時にコスプレしてた(*´Д`)ハァハァな衣装…とかそういうんではなく、単に地元の制服メーカーがデザインに協力していたモノなんだそうです。
劇中登場するベイマックス…というよりはメカトロヴィーゴみたいなサイドバッシャーである「ハーツ」のVR乗車体験てのがあって、誰もお客さんいなかったので(笑)乗せてもらう。
宙づりになった椅子に座って、ヘッドホンとバイザー着けさせられて
こんな画像を見せられる。
これだと分からないのですが、実際には自分が頭を動かすと映像が縦横360度自由自在に変わる(だから椅子が宙づりなのですね)というガリアンのコクピット状態。
「凄いんだけど他に何に使えばいいのかわからない」人類の無駄技術ですなぁ
いや、なかなかに興味深かったですよ。
せっかくなので記念写真を撮ってもらう。 お客さんあんまり居なくて係の人ヒマそうだったしww
アニメ製作スタッフ直筆のサイン色紙が山のように。
神山健治監督。
西尾鉄也の描くママン。まぁアンタはここしか描いてないもんなぁ!
そして、なんだか賑わってないイベント(まぁ、ぼくがウロウロしてる時点でまだパネルの取り付けとかしてたもんなぁ)を後にして、そこでよーやく気付いた。
「映画の舞台は倉敷ではなく児島だった」
…って…
知
ら
ん
が
な
こう書いてあったら普通「倉敷が舞台」って思うだろうが!
(…まぁよく見ると『くらしき』の文字の下にちっちゃく『〜児島・下津井〜』って書いてあるんだけどよぅ…とっほっほ)
しかも倉敷から児島までって、電車で行くと一時間以上かかるの?
ぇちょっとぉおおおおおお(# ゜Д゜)
一時間以上違う場所に居た上に、ここからさらに一時間!千葉に帰れねーよ!
ドでかいトランクも抱えてるし、もう仕方ないので倉敷から児島までタクシーで移動。
5000円以上かかりました。ぼくは一体何をしているのでしょうか(泣)
児島に到着。物凄い風光明媚な港町でしたここに来る頃には雨も上がってすっかりいい天気に
ちなみに駅の近くでタクシーの窓から見えた観覧車。「鷲羽山ハイランド」という山の上の遊園地のものらしいです。…鷲羽…?
あ、これの元ネタか。
そういやこのアニメ、登場キャラ名に岡山の地名とかが使われてる…って話だったな。
駅周辺では、なんかお祭りやってました。
ご当地のゆるキャラ「わたる」クン。瀬戸大橋がモチーフだそうw
なんかコスプレした若者たちがいっぱい居て、今更涼宮ハルヒとかが右往左往してる中に、イイ感じのにこまきを見掛けたんだけど、さすがに声をかけて写真を撮る勇気はなかったので…事案になりそうだし。
んで、駅前でスタンプラリーの台紙を入手。ここからが本当の闘いだ。
…しかし…
ここは恐ろしいほどの田舎で、マップに書かれている場所に移動する手段が分からない。
「〜駅跡」って地名表示がやたらとあるのだが、要は「駅」ではないのだ。電車はない。
バスすら一時間に一本あるかないかという状況。
それで目的地までどうやって移動したらいいのか分かんないので、またしても地元タクシーのお世話になる。金かかるなぁオイ!(# ゜Д゜) これはレンタカーでも借りてた方が安上がりだったか?
まずは「田土浦坐神社」という場所に行ってみようとタクシーの運転手さんに
「『たつちのうらにましますじんじゃ』までお願いします」
って伝えたら「えっ?」って聞き返されたよ!地元の人も知らねーのかよ!
と焦ったが、どうやらぼくの発音が悪かっただけのようだ(笑)
で、まぁなんとかその「たつちのうらにましますじんじゃ」までたどり着く。
…なんか、険しい石段の上にちっちゃく佇んでいる静謐な感じの神社だった。
辺りには人気もなく、静まり返っている。
「アニメの聖地巡り」なんて罰当たりな事をしに来た自分が場違いな気がする…
…って…
拝殿の前になんかあるな??
…ってわーーーーーーーーー!!!!!!!Σ(゜д゜lll)
随分と思い切ったことするなぁ!神社拝殿の真ん前だよ!
つかさっきまでここいら、雨ザンザ降りじゃなかった?誰かがしまって、また晴れて来たから出したの?だって誰もいないんだけどここ???
というワケでここでスタンプをゲット。
凄く見晴らしがよくて、ここからだと瀬戸大橋がこんなにでっかく見える
おお!なんか映画のロケ地っぽいなぁ!
ふと気づくと、手水舎があって、現在は水もなく使えないんだけど…
イラストが妙に可愛くてツボるw いいなぁこの「昭和」感!
で、神社から街への石段を降りようとしたところ、途中に何か貼ってあるのに気づく。
親切だねぇオイ!\(^o^)/
ここまで来りゃ楽勝かな?と思って降りてゆく。
眺めいいなぁ!そして、確かに映画冒頭でココネちゃんが学校に向かう時に使ってた狭小な通学路そのまんまな風景だわ!と思いながら歩いてたら…
ホントにそうだった(笑) 非常に分かりづらい、民家の挟間に貼ってある「ロケ地」表示!
これ殆どの人が気づけないよ!
聖地にひっそりと佇む黒猫
瀬戸大橋を眺めながら、人気のない港町をとぼとぼと歩く。いいなぁここ、静かで。
スタート地点の田土浦坐神社がもうあんなところに。
そしてこんな風に艀が渡してあると渡ってしまうのだ、ぼくは。
土曜日だからか、港には誰もいなかったし。
艀はホントにただ浮いているだけなので、歩くとグラグラ揺れるw
港の端まで出れたので再び瀬戸大橋を撮る。 でっけぇなあ!
そして再びスタンプラリーマップに従ってロケ地巡りをする。また路上に怪しげな表示がw
ほうほう、なるほど…ここがあのシーンの…
…とか云われても、なんともピンときませんな(笑)
次のスタンプラリーポイントである「むかし下津井回船問屋」という場所へ。
まぁいわゆる「観光物産館」って奴ですな。
ここまで殆ど観光客はおろか地元の人間にすら逢わなかった(笑)のですが、ここにはそれなりにお客さんが来ていました。
『ひるね姫』とは無関係の、ここのパンフ。可愛いじゃねえか!
あっ!ハーツだ!ハーツの立て看板がある!\(^o^)/
一気に自分が何しにここまで来たのかを思い出す
お土産屋さんが充実してたので、干し蛸とか一口蛸とか買う。
お昼御飯が食べたかったのだが、食堂が14:30で終了してたので(泣)、ここでままかり寿司ってのを買って、海辺の堤防に腰かけて喰う。イイ感じ。
街並みも素敵です。
建物を避けて、奇怪な形に折れ曲がった電柱w
道の途中にひっそり佇んでいる鳥居。…てかこれ、奥に御社あるけどどうやって拝むんだ?
…とか云ってるうちに、そろそろバスの時間が気になって途中見掛けたバス停に戻ると
ここもロケ地だったww最初にココネがモリオに逢うシーン。
バス停の時刻表に「現在『ひるね姫』ラッピングバスが走っております」旨の通知が貼ってあったが、そういやそんなの見掛けてないな…つかそもそもバスを見掛けてないな…
と思い、時刻表を見たら…
…帰りもタクシーかよ…_| ̄|○
もうちょっとだけ時間があったので、せめてもう一カ所くらいスタンプラリー回ろうと思って「四柱神社」って処を探すが、狭い街の筈なのになかなか見つからない…
もう時間ないな…と思って諦めかけたとき…
あった!!!
なんか後光が差してエライ感じになってますが、まぁ時間の関係でたまたま…
なんかやたらと石段が急で、年老いたジジイはちょっと怯むが、せっかくここまで来たことだし…
鳥居の横にはこんなの貼ってあってぼくを歓迎してくれているのでw、頑張って登ることにしました。
ヒィヒィ云いながら登っていくと、なんか階段の途中にいかにも田舎にいそうなDQNっぽいオッサンが立ってるのが見えて「あぁ…ヤダなぁ…」と恐る恐る登って行ったら…
江口洋介だった(爆笑) 目的地到着!
さいごのスタンプを押し、せっかく登ってきたのだからとぐるっと見回す。
拝殿。なんか神々しい!
360度、見事なパノラマ! 絶景!(^o^) いやいや、登ってきてよかったよ!
…そしてまたこの急な石段をおっかなびっくり降りてゆくのだった…
結局、その後またタクシーを携帯で呼んで児島駅まで戻る。
結局スタンプラリーは全8カ所の課題に対して5カ所。…まぁ結構頑張った方だろう。
ジーンズミュージアムや鷲羽山レストハウスにもスタンプ押しに行きたかったし、モモタロー父ちゃんが逮捕連行されたw児島警察署も行きのタクシーの窓から見かけただけだったしなぁ…と心残りはあったのですが、新幹線の時間に間に合わないので涙を呑む。…あぁ…最初に間違えて倉敷なんぞに寄って(移動時間含めて)二時間以上費やしていなければ…(´;ω;`)
児島駅は見ての通りの大タイアップぶりで、
スタッフ、キャストの直筆サイン入りのポスター貼ってあったり、それはそれは盛り上げようとしていたんだけど…まぁ、実際の処下津井を回っている間にスタンプラリーをしているように見えた方々には、誰一人ついぞお目にかかることはありませんでした(笑)
…一応祝日だったし、土曜日だったんだが…
もうそういう巡礼ラッシュの時期は過ぎていたのだろう…と、思う事にした
倉敷のパネル展にも制服を提供していた制服メーカーの広告。もともと「そっち方向」の会社なのねw
まぁ、街のほうぼうにこんな感じでポスターが貼られていて、ちょっとした新興宗教みたいな異様な感じになってる(笑)という点を除けば、閑寂で良い港町でした。
「アニメで町興し!」ってな感じで安易に飛びつく姿勢はどうかとも思うが、それをきっかけにこうやってオッサン一人釣れたのだからイイのかしらん。
…でもまぁ、コンビニすら一軒もなく、物産館で買ったお土産とお寿司と自販機のお茶くらいしかお金落としてないけどw …つか他にお金落とす場所がどこにもねぇ(笑)
帰りがけに岡山駅で買ったおみやげ。
児島は畳縁の全国シェアの8割を占めている産地らしく、それを応用した小物入れ。
そうそう!こういうのが欲しかったのよ!こういうのが!\(^o^)/
というわけで、関東のオタクにとっては「会社の出張でもなければ一生来なかった」遠い遠い場所での聖地巡礼のお話でした。